魔の巣窟
年に2、3回、いわゆるマンガ喫茶とかネットカフェに行きます。
いくつか続けて読んでいるマンガがあるんです。買えばいいのでしょうけど、30代も後半に差し掛かった男の部屋に少年マンガがずらっと並んでいるのもちょっとイタいのかなぁと思って。でも続きはどうしても気になって。結局こういうスタイルになっています。
いつもはちょっと離れた綺麗でサービスも充実したネットカフェにいくのですが、その日は天気も悪かったのでヤマダの家から徒歩3分くらいのところにあるネットカフェに行くことにしました。
1年前に一度行ったきりのそこは、マンガの数も少なく1本飛ばしで蛍光灯が抜かれ薄暗い店内にお客の気配が皆無の本当に営業しているのかすら疑わしいお店でした。
店内は1年前とほとんど変わらずやはりお客の気配はありません。それどころか店員の気配もありません。フロントにあるベルを鳴らします。
しばらく経ってからちょっとぽっちゃりの女性の店員さんが出てきました。口がモゴモゴしています。なんか食べてたな?食べてたろう?
カードをスキャンして「1年ぶりなんですね~。お引越しとかされたんですかぁ?」
いや、そういうわけじゃ。
「お席どうしますかぁ?あっ、半年前にスペックの高いパソコンいれたんですよぉ~。オンラインゲームとかやりますぅ?」
いや、やらないです。読んでるマンガの続きが何冊か読めればいいんですけど。
「じゃあオープン席でいかがですかぁ?他にお客さんもいませんし」
やっぱりいないのか。オープン席って?あぁ、仕切りがないってことね。
マンガを読み始めてから30分ほど経ったころ、さっきのぽっちゃりな店員さんにいきなり話しかけられました。びっくりした、な、何ですか?
「あのぅ、リフレクソロジーってご興味あります?」
えーと、イギリス式の足ツボマッサージのことでしたっけ?
「よくご存知ですねー。話が早いなぁ。唐突なんですけどぉ、メイドさんお好きですかぁ?」
んん?メイドってあのメイドカフェとかのメイド?秋葉原とかによくいる?
「そうですそうです。今度からメイドさんのリフレクソロジーを始めたんですよぉ~。こないだイベントでやったんですけど、もう大好評で!ひかるちゃんっていう可愛いメイドさんがやってくれるんですよ。他にも可愛いコが何人か来てくれるみたいで、毎週土曜日のレギュラーイベントにすることになったんですよ~」
リフレクソロジー?メイド??ひかる???
マンガ喫茶ですよね、ココ?いやぁ、そういうのはあんまり興味ないなぁ。そういう付加価値よりは上手な人にしっかりとやってもらう方が嬉しいですけど。それにあんまり週末に休める仕事じゃないんでね。
「あっ、そうでしたか~。残念ですねぇ~。予約制なので気が変わったら早めにご連絡くださいね!」
そんなの来るヤツいるのかよ?!と思いきや、電話や直接来店での問い合わせ多数(店内が静かなので全部丸聞こえ)。
なるほど、ココはそういう独自の企画でマニアックな支持層を得ているネットカフェだったのか!
ただただ近所だというだけで、凄いところにうっかり来てしまったヤマダ。いちいちリアクションに困ります。あぁ、ただ「ワンピース」が読みたかっただけなのに。あぁ、エース死んじゃヤダ!
問い合わせに来ている若い男の子、オタクっぽいとか気持ち悪い感じとか全然なくて、普通の青年でした。普通の男の子が普通に、普通じゃないことをしていることに違和感や著しいズレを感じずにはいられなかったけれど。
by crabclub
| 2011-05-19 00:34
| 日記
髪を切ったりギターを弾いたりしています。
by 天丼で鉄板
カテゴリ
ベストオブ天丼で鉄板日記
仕事
スーパーギタリスト計画
近くに出かける
遠くに出かける
音楽 読書
映画 演劇
写真
ご案内 ご報告