国際交流
最近、ヤマダは訳あって2週連続で実家に帰っていました。
今週の火曜日も用向きを済ませ、夕方の小田急線昇りで帰路に就いたところ、出会いは突然に訪れました。
「なんか狭いなぁ~。横に座っている人がでっかいのか?」
横を向いたら。
外人さん。
ぱっと見、白人。アングロサクソン系です。
この人が電車内にも関わらず、かなりトリッキーな動きをします。
とにかく写真を撮りまくるのです。
始めにロックオンされたのは木村拓也の写真集を囲んで盛り上がる女子高生の集団。
シャッターを3回切ります。「オウ、エキセントリック!」
そうか?
次は向かいの席で仲良く楽しそうにおしゃべりしている、おばあちゃんのコンビをロックオン。
シャッターは2回。「イッツ、クール!」
そうか??
その後も中吊り広告や網棚にもカメラを向けます。
被写体によっては座席から立ち上がることも厭いません。190cmが右に左に揺れ動きます。
邪魔。
しかし、ロバート(仮名)は誰がどう見たって、「海外旅行です!生まれて初めて憧れのニッポンにやってきました!」という雰囲気を全体に漂わせているので、彼が電車内の人々から受ける視線にはおおむね好意的な空気が感じられます。微笑ましいといってもよいでしょう。
ひとしきり写真を撮り終えたロバート(仮名)はデジカメで撮りためた写真を楽しそうにコマ送りしています。そして横にいるヤマダに「どう?見て見て」とデジカメを向けてきたのです。
先ほどから、彼のまわりにいた乗客は同じように絡まれていたのですが、みんな、はにかんだりごまかしたりして逃げられ、ロバート(仮名)はとっても寂しそうでした。
「せっかく憧れのニッポンにやってきたのに・・ボクは観光だけじゃなくて、ニッポンの人たちともしゃべってみたいんだ!」
たぶん、そんな感じ。
ここでヤマダまで薄笑いとかして逃げたり、眠くもないのに寝たふりをしてしまったら・・
ロバート(仮名)の日本の思い出に傷をつけてしまうじゃないか!
ここは受けて立たねばならない!
日本代表として!
「ディス トレイン ▲◎×~@ シンジュク?」
ん?この電車は新宿に行くのかってことか?
「えーと、イエス、イエス」
「ハウ メニー ▲◎×~@ シンジュク?」
ん?何分かかるかってことか?
「えーと、アバウト サーティファイブ ミニッツ」
「センキュー」
なんていうんだっけ?・・あっ、そうだ。
「ユア ウェルカム」
しばしの沈黙。このまま寝ちゃうのもアリだぞ、オレ!
だめだ、だめだ!サムライスピリッツの切れ端くらいは見せねば!
よし!こっちからも質問しちゃうぜ!
「えーと、ホウェア あー、フロム(小田原方向を指差しながら)」
「オウ、イエス!ハコネ!」
ベタだなぁ、オレがニューヨークに行って自由の女神に行くようなもんだな・・
「あー、その、あれ、なんていったらいいのかなぁ(箱根はどうでした?と聞きたい)あー、ハコネ、う~、ドゥ ユー シンク?」
「・・・オー イエス!グレイト!ビューティフル!」
嬉しそうにデジカメを見せるロバート(仮名)。
箱根から望む富士山の写真でした。
「フジ、エクセレント!」
それから約40枚、富士山のみの写真を見せられるヤマダ
やばい、そろそろ辛い・・そう思った矢先、乗り換えをする代々木上原駅に到着。
ヤマダはとびきりの笑顔で最後の言葉を放ちました。
「ハバァ グッド ジャーニー!」
ロバート(仮名)もとびきりの白い歯をみせ、こう応えてくれました。
「アリガトウゴザイマス!マタ ドコカデ オアイシマショウ!(っていってた。たぶん)」
日本代表の重責を果たし、ヤマダは地下鉄に乗り込みました。
今週の火曜日も用向きを済ませ、夕方の小田急線昇りで帰路に就いたところ、出会いは突然に訪れました。
「なんか狭いなぁ~。横に座っている人がでっかいのか?」
横を向いたら。
外人さん。
ぱっと見、白人。アングロサクソン系です。
この人が電車内にも関わらず、かなりトリッキーな動きをします。
とにかく写真を撮りまくるのです。
始めにロックオンされたのは木村拓也の写真集を囲んで盛り上がる女子高生の集団。
シャッターを3回切ります。「オウ、エキセントリック!」
そうか?
次は向かいの席で仲良く楽しそうにおしゃべりしている、おばあちゃんのコンビをロックオン。
シャッターは2回。「イッツ、クール!」
そうか??
その後も中吊り広告や網棚にもカメラを向けます。
被写体によっては座席から立ち上がることも厭いません。190cmが右に左に揺れ動きます。
邪魔。
しかし、ロバート(仮名)は誰がどう見たって、「海外旅行です!生まれて初めて憧れのニッポンにやってきました!」という雰囲気を全体に漂わせているので、彼が電車内の人々から受ける視線にはおおむね好意的な空気が感じられます。微笑ましいといってもよいでしょう。
ひとしきり写真を撮り終えたロバート(仮名)はデジカメで撮りためた写真を楽しそうにコマ送りしています。そして横にいるヤマダに「どう?見て見て」とデジカメを向けてきたのです。
先ほどから、彼のまわりにいた乗客は同じように絡まれていたのですが、みんな、はにかんだりごまかしたりして逃げられ、ロバート(仮名)はとっても寂しそうでした。
「せっかく憧れのニッポンにやってきたのに・・ボクは観光だけじゃなくて、ニッポンの人たちともしゃべってみたいんだ!」
たぶん、そんな感じ。
ここでヤマダまで薄笑いとかして逃げたり、眠くもないのに寝たふりをしてしまったら・・
ロバート(仮名)の日本の思い出に傷をつけてしまうじゃないか!
ここは受けて立たねばならない!
日本代表として!
「ディス トレイン ▲◎×~@ シンジュク?」
ん?この電車は新宿に行くのかってことか?
「えーと、イエス、イエス」
「ハウ メニー ▲◎×~@ シンジュク?」
ん?何分かかるかってことか?
「えーと、アバウト サーティファイブ ミニッツ」
「センキュー」
なんていうんだっけ?・・あっ、そうだ。
「ユア ウェルカム」
しばしの沈黙。このまま寝ちゃうのもアリだぞ、オレ!
だめだ、だめだ!サムライスピリッツの切れ端くらいは見せねば!
よし!こっちからも質問しちゃうぜ!
「えーと、ホウェア あー、フロム(小田原方向を指差しながら)」
「オウ、イエス!ハコネ!」
ベタだなぁ、オレがニューヨークに行って自由の女神に行くようなもんだな・・
「あー、その、あれ、なんていったらいいのかなぁ(箱根はどうでした?と聞きたい)あー、ハコネ、う~、ドゥ ユー シンク?」
「・・・オー イエス!グレイト!ビューティフル!」
嬉しそうにデジカメを見せるロバート(仮名)。
箱根から望む富士山の写真でした。
「フジ、エクセレント!」
それから約40枚、富士山のみの写真を見せられるヤマダ
やばい、そろそろ辛い・・そう思った矢先、乗り換えをする代々木上原駅に到着。
ヤマダはとびきりの笑顔で最後の言葉を放ちました。
「ハバァ グッド ジャーニー!」
ロバート(仮名)もとびきりの白い歯をみせ、こう応えてくれました。
「アリガトウゴザイマス!マタ ドコカデ オアイシマショウ!(っていってた。たぶん)」
日本代表の重責を果たし、ヤマダは地下鉄に乗り込みました。
by crabclub
| 2006-12-08 19:59
| 日記